藤井フミヤの「TRUE LOVE」について

変拍子を挟んだ印象的なイントロ
TRUELOVEは1993年11月10日リリースの作品で、藤井フミヤの本格的ソロ活動第一弾作品として注目を浴び、ドラマ「あすなろ白書」の主題歌となった作品です。オリコンチャート初登場1位となり、最終的には200万枚を記録した、ソロとしての代表作でもあります。PVは外国人がライカのカメラで撮影をしている風景から始まりますね。この世代の方は結婚式で歌われた方が沢山おり、結婚式の定番ソングとなりました。
イントロは4/4拍子と4/3拍子が交互にくる独特なアコギのリズムが印象的ですね。最後のみが4/4のままなので、カラオケで歌うときに、おっと!となってしまう方が続出したのを覚えております。この曲のコード進行はAメロはいわゆるLetitBeコードの変形とでも言いましょうか、この当時とても売れたコード進行なんですよね。楽器構成も非常にシンプルで、1Aはアコギのみで徐々にハモンドやサイドギターが入ってくる感じで、メロディも単純なので、とても覚えやすい印象です。そしてもうひとつ、特徴的なのは、Aメロからサビにいくタイプの曲で、Bメロが存在しないんです。洋楽的な要素も持ち合わせているんですね。間奏部分ではサビメロと同じフレーズをギターで弾くという、いわゆるまたこの時代に流行った要素が十二分に使われております。これはサビメロをより口ずさめるようにする手法ですね。

2番の聴きどころと歌詞が前に出てくる世界観の仕組み
そして、この曲の最大の聴かせどころというのが、2Aの2回目のコード進行が1Aとは異なった進行に行っている箇所ですね。半音上のディミニッシュコードを使ってきているあたりが、複雑な感情とリンクしているので、そのあたりも意識して聞いてみると面白いかもしれませんね。ちなみに2番からローズの音が入ってくるところも、情景がさらに広がりますね。この時代の曲は構成も音色もシンプルなものが多く、生演奏を仮定した音色遣いになっているところも、自然に歌詞が入ってくる要素となっております。TRUE LOVEを歌詞的に見てみると、若いころのもどかしい二人の思い出がドラマの内容と重なって、定番ラブソング的な内容になっております。個人的には、サビに出てくる歌詞が最初こそ君だけしかいないよという真っすぐな内容ですが、最終的にはという少し大人になった自分との対比がなんとも言えず好きです。本当の愛って深いですね。アウトロでもう一度イントロと同じフレーズに戻ってくるところなんかは、回想シーンの中からまた現在の自分へ戻ってくるような印象です。最後に全体的な印象としては、藤井フミヤのボーカルが、思ったよりも生声に近い出し方をしており、薄くディレイをかけている感じが、この当時としてはわりと新しい手法だったのかなと思います。90年代はボーカルにリバーブを深めにかけている曲が多い分、歌詞が鮮明に聞こえ、かつ繊細な息遣いまでもが聴こえてくる感じですので、よりシンプルな世界観が前に出ているのでしょうか?

今ではレアなカットデザインですね
この時代のシングルのジャケットって、まだ8cmシングルなんですね。今の世代の方にはなじみが薄いですが、細長い形のCDです。ジャケットは藤井フミヤさんがどこか寂し気にこちらを見ている写真です。とても色気がありますね。女性の方で好きな人にはたまりません。もちろん、このジャケットの上半身カットのデザインは、8cmシングルならではのカットなので、今の正方形のジャケットでは無いデザインかもしれませんね。しかも、今このシングルは廃盤となっており、プレミア価格がついております。当時の4倍くらいの値段がついておりますので、それだけ価値のあるものなのかもしれません。本人が着ている衣装も、当時の流行がしっかりと表れております。

シンプルな曲だからこそ
藤井フミヤさんの代表曲となったTRUELOVEですが、シンプルな曲だからこそ伝わりやすい曲の代名詞ともいえる作品になっているんですね。ただし、シンプルな故、歌うのはとても難しいと思います。それをしっかりと表現できているフミヤさんは、やはりすごいなぁと実感しました。ちなみに、余談になりますが、こちらのTRUELOVEの編曲者は佐橋佳幸さん。そうです。あの松たか子さんの旦那さんですね。佐橋さんはこの曲をアレンジするときに、フミヤさんが弾き語りをしているイメージをそのまま生かす方向にしたかったのだと。なんか、納得ですね。最後に、「TRUE LOVE」を辞書で調べてみました。「本当の愛」という意味の中に「これで最後」という意味合いが含まれているそうです。歌詞の内容を聞いていると、複雑で、少し後ろ向きな表現にも捉えられなくないですが、作った本人的には前向きな曲という事でしたので、そういった意味で、結婚式で沢山歌われたのかもしれませんね。それにしても、あすなろ白書のような、こういう青春の思い出、もっと経験してみたかったと思うのは私だけでしょうか?

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